サーッ、コーンコーン、シュッシュッ。
「ゲラメモ」制作現場からはさまざまな音が響きます。
竹ベラで紙に筋をつける音、目打ちで穴を開ける音、縫い糸と紙がこすれる音。
小気味よい手さばきで一つひとつ丁寧に製本するのは、福島県南相馬市にある福祉施設で働く障がいのある人たち。制作リーダーの菊池さん、佐藤さんを中心に、職人技術を身につけ制作を進めてくださっています。
被災地において新たな職を起こすことを目的に、法人の青田由幸理事長から依頼を受けて始まった「ゲラメモ」プロジェクト。施設長の郡さん、職員の北畑さん、今野さんが中心となり、PRe Nipponと連携をとりながら進めてくださっています。
施設を出て少し行くと、津波ですべてが失われた集落が広がります。原発で土地を離れた人も多く、施設の仕事はまだ安定していません。
それでもこの土地に根ざし、日々の生活を営み、「ゲラメモ」づくりに精を出してくださるみなさん。PRe Nipponの大切な制作パートナーです。
書籍の校正紙(ゲラ)を再利用し、伝統的な和製本四つ目綴じで制作する「ゲラメモ」に込められた思いは“再生”と“これから”。発売開始から1年経ったいま、そのストーリーが多くの方に伝わり、毎月の販売目標も達成できるようになりました。
大切なのは、まさにこれから。これからも「ゲラメモ」の生産をつづけ、施設のみなさんの継続的な仕事にし、また、新たなつながりや価値を生み出していきたいと思っています。
ゲラメモ 商品紹介