先日、芥川賞・大江賞作家の長嶋有さんにお会いする機会に恵まれました。
「ゲラメモ」をお渡しし、ゲラをいただけないかとお願いしましたところ、「ゲラの思い出」という文章をプレゼントしてくださいました!
長嶋さんの小説のファンの方もたくさんいらっしゃると思いますが、実際にお会いしても、優しくてユーモアがあり、楽しい遊びをたくさん生み出されている素敵な方です。
それでは、長嶋さんのゲラストーリーをお楽しみください。
長嶋有さんのゲラストーリー
ゲラの思い出(?)
ゲラの裏は、僕はほぼ必ず使います。崇高な考えからではなく、貧乏性だからです。結果、紙の両面ともゲラになって、とっさに分からなくなることもしばしばで、古い面には大きく赤ボールペンでバツを書くことにしてますが、それも面倒でよく忘れます。
漫☆画太郎先生の漫画評をしたときのゲラは、なにしろ絵が強力すぎて、さすがに外ではめくれなかったという思い出もあります。
編集者は、ゲラや企画書など、なるべくホチキスで綴じず、クリップでもらえたら裏が使えていいですね(ホチキス穴があるとFAXが送りにくい。まあ、ゲラ自体がどんどん電子化していけばいいのかもしれないけど)。
「ゲラメモ」について。
ボランティア的なことで作られるものって、もちろん尊いことではあるけど、実用性やデザインが今ひとつだったりすると結局使わない。「ゲラメモ」は紐綴じもかっこいいから、使えるんじゃないでしょうか。
長嶋有さんプロフィール
小説家。『サイドカーに犬』でデビュー。2002年『猛スピードで母は』で第126回芥川賞、2007年『夕子ちゃんの近道』で第1回大江賞を受賞。著書に『タンノイのエジンバラ』『ジャージの二人』『ぼくは落ち着きがない』『フキンシンちゃん』など多数。
『「ゲラメモ」』用にゲラをいただけないのは残念ですが、長嶋さんに両面びっしり使われた紙は幸せですね。
素敵なお話をお聞かせくださりありがとうございました!
ゲラメモ 商品紹介